2014年12月28日

すきまを埋めないで


 電車での移動中や、ホームでの待ち時間など、ちょっとしたすきまの時間があります。
 そのとき、あなたはなにをしていますか?
 メールを打ったり、携帯コンテンツを閲覧したり、ゲームという人もいるでしょう。そうしたものですきまを埋めてしまうのは、果たしていいのでしょうか。

 携帯のコンテンツなどは、ちょっとしたすきま時間に使われることが多いのですが、最近ではその時間が増えて本来の手持ちぶさたを埋めるはずのものが他の時間に食い込んでしまっているように思えてなりません。
 夢中になってうっかり電車を乗り過ごしてしまったことはありませんか。熱中して夜更かししてしまったことはありませんか。
 確かに、おもしろい、楽しい、熱中する気持ちも分かります。しかし、そうした時間にぼーっとして心を休めることも大切ではないでしょうか。

「一日になにもしていない時間がどれだけありますか?」

 と、訊かれたら、なんと答えるでしょうか。
 そういうことで、時間と一緒に気持ちも埋め立ててしまって、ちょっとした変化に気がつかなくなっているのではないかと感じています。
 いつも歩いている道にあったお店が変わっていたり、木々の変化、街のにおいなど、とても変化に富んでいるのに、分からないというのは寂しいですね。

 時短など、いろんなものの時間を短縮することがもてはやされていますが、そうやって得た時間を何に使うんでしょうか。短時間で効率よくやるということも確かに必要です。ただ、何でも効率優先では楽しくありません。

 ゆっくり料理を楽しんだり、読書をするなどもっと違う使い方があると思います。楽しみを減らしているようで、何かで埋めてしまうのはもったいないと思います。

「そうは言っても、忙しいから」

 本当に忙しいのでしょうか?
 自分から忙しくしてしまっているのではないでしょうか。
 忙しいといっていた友人は、スケジュール帳を小さくてあまりたくさんのことが書き込めないものに変えたところ以前よりも時間にゆとりができました。追われている感じがなくなったそうです。

 書くスペースがあまりないので、本当にやらなくてはならないもの、重要なものだけを書くようになったからです。あまり重要ではないものまで、手帳に書いてしまうとやらなくてはならないように思えて予定をこなそうとします。これでは、気持ちに余裕も生まれません。

 これがデジタルになると、それこそ大量の予定を入れることができます。スケジュールを書いてしまうと、「やらなくちゃいけない」という気持ちになります。また、達成できなかったときの感情も問題です。自分をダメだなんて思ってしまう人もいます。焦りと焦燥感で感覚も鈍ります。このときに、パフォーマンスを上げることばかりに気持ちがいってしまうと、ますます疲れて苦しくなるばかりです。もちろんパフォーマンスの向上は悪いことではありません。しかし、効率をよくしてできた時間をまた埋め立ててしまっては意味がありません。

 スケジュールに追われて、焦る気持ちで仕事をするよりもストレスだってずっと小さなものになるでしょう。ストレスがたまらなければ、ストレス解消など不要になります。

 気持ちに余裕ができれば、いろんなアイデアも浮かびますし、仕事もより内容のあるものにすることができます。

 仕事のことや今度の休暇の楽しみ方を考えたり、景色や音・においを何もしないでただ感じるのも楽しいひとときです。

 何もすることがない時間を楽しむことができれば、それはかけがえのない時間ではないでしょうか。

 では、また次のテキストでお会いしましょう。
posted by Outliner 伊藤 崇 at 07:00| Comment(0) | ライフ
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