2014年11月20日

音読しませんか? 読書で脳を鍛える。


 インターネットが一般に普及し始めた頃から、本の売り上げが下がり続けています。アナログメディアチャネルから、デジタルメディアチャネルへ移行して、接触時間もデジタルにシフトしています。
 本全般が読まれなくなってきたというより、特に堅い本が読まれなくなってきています。堅い本を読むということは、本を媒体として著者と読者が共通の知的な文化圏を作るということではないでしょうか。この、構造が成り立たなくなってきています。
 ネットは便利なものですが、内容的には浅かったり、信頼性の面では少し落ちます。メディアの特性をよく知った上で上手につきあわないといけません。

 読書といっても、気楽に単純に楽しんで、情景を思い描き、感情移入しながら読むだけで充分です。
 小説は苦手という人がいますが、それならば新聞や週刊誌の連載小説でもかまいません。一回一回は、短いので読むのが苦になることは少ないと思います。
 脳を活性化させるという意味では、行間を読む想像力や主人公の心理を想像することが必要です。文学作品がふさわしいのですが、普通の記事でも読み方では効果があります。
 本を読むこと自体が集中力を必要とします。また、この記事は何を言いたいのか、記者の心理を想像しながら読んでみましょう。その上で、自分の知識や価値観と照らしあわせて考え、判断することで脳を積極的に使うことになります。

 ラジオと同じ理由から、写真誌よりも文章を中心とした雑誌がおすすめです。最近は図解が流行っていて、図で分かりやすく説明しようとするものが多くあります。文章を中心として構成されているシンプルな雑誌や本の方が想像力を鍛えてくれます。

 単に読むだけでなく声に出して読む「音読」がおすすめです。昔、暗記のための機械で「キオークマン」とか、ヘッドホンにマイクが付いたものがありました。こういう機械を使わなくても、声に出して読むだけで充分です。
 人間の目は意外といい加減で、最初と最後の文字があっていると、途中で文字が抜けていたり、順番がおかしくても補完して読んでしまいます。
 声に出して読もうとすると、黙読よりも一文字一文字をより集中して見るようになります。
 そこに書かれている文字を見て、理解して意味のあるものにします。黙読ならここまでですが、声に出すと、発声や運動に関する部分も活性化します。さらに、自分の声が耳から入ってくるので、より記憶にも残りやすくなります。

 音読するには、あまり長くないものから読んでみるといいでしょう。声に出して読むというのは、意外と体力を使います。呼吸もしっかりしないとつらくなります。
 500文字前後の各新聞のコラムとか、内容が分かりやすくて短いものがいいでしょう。
 意外におすすめなのが、児童書や絵本です。読み聞かせのつもりで読んでみてください。

 最近、朗読を題材にしたマンガがすごい人気になっています。

「花もて語れ」片山ユキヲ著

 これまで、月刊!スピリッツで連載していましたが、週刊ビックコミックスピリッツに移りました。単行本は13巻まで出ています。

 想像力は、人間だけに備わった能力です。想像力のすばらしい働きがあればこそ、言語能力が発揮されます。

「言葉を口にするときは、内面の目でそれを見続けなければならない」スタニスラフスキー

 話すときは、心の中にある鮮明な映像を映し出すことではないでしょうか。
 話を聞いて、言葉の一つ一つが繋がり生彩を帯びるのは、内的なイメージの正確さなのではないでしょうか。
 聞くということは、人が話す(内的なイメージ)のを見ることなのかもしれません。
 本を読まないとバカになるとはちょっと乱暴な言い方かもしれませんが、文字の本を読んでイメージを広げてみてはいかがでしょうか。できれば、声に出して読んでみてください。
posted by Outliner 伊藤 崇 at 07:00| ブレイン